さとうがゆく 「ちょっと遅い父の日」

2008年06月28日


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 さとうがゆく 「ちょっと遅い父の日」
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 今から20年前のことです。
 父は胃ガンが悪化して食事ものどを通らない状態でした。

 
 先生から「おとうさんの命はあと3ヶ月もてばいいのですが・・」
 と宣告を受けてから8ヶ月が経っていました。


 「先生は奇跡的です」と言いました。

 
 1月13日、その日は父の誕生日でした。
 家族みんなが病室に集まりました。

 
 「おとうちゃん 47回目の誕生日 おめでとう。」


 父は「ありがとう。まさか誕生日を迎えることができるとは
 思ってもいなかった」といいました。

 
 私に「げん、おかあちゃんのことは頼む、お前は長男だから
 お父ちゃんの変わりやぞ!」と両手で包み込むように私の顔を
 なでました。

   
 高校生の妹は「お父ちゃん、私、おとうちゃんを看病するために
 看護婦になろうと思ってる」といいました。


 看護婦になるには何年も時間がかかります。
 妹は父に生きる勇気を持ってもらおうと、奇跡が起きることを願って
 父の手を握りました。


 父も分っていて「頼むわな。頼むわな。」といって妹の手を
 包むようにして握り返しました。


 私は病室を出て、廊下の隅で誕生日ケーキのローソクに火をつけました。


 大きなろうそくを4本と小さなろうそくを7本。
 「神様、どうか1日でも長く父に時間をください」と願いを込めました。
 

 それから1週間後、父はこの世を去りました。
 

 私は父の看病から命の尊さ、生きることの大切さを教えてもらいました。
 あれから20年、私も父と同じ年齢になります。
 

 ちょっと遅い父の日。
 両手を合わせて心から「ありがとう」と伝えました。


  

 想いつづけて 行動することで 事は実現していく

 まだまだ勉強!          

 1位づくりコンサルタント 佐藤元相(もとし) 
 

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Posted by no1_happy at 22:34